教師の作法
久々に勤務校が変わったこともあり、初任校、前任校の一年目のことを振り返る機会が多い。
私は、着任一年目に苦悩することが多く、今年はそうならないようにとても慎重になっている。
前任校の失敗は、全て私の慢心から来たもので、調子にのると痛い目に合うということを身をもって体験した。
初任者の失敗の多くは、教員としての基礎がなっていないことが原因だった。
よく、「初任者は歳が児童と近いからそれが武器だよ」とか、「若くてフレッシュな先生はみんなついてきてくれるよ」と言われたものだが、そんなことは、幻想だ。
若さが武器になることなどない。私の師、野中信行先生は、最近のブログで若さはハンデであることに言及されていた。それは全くもって正しい。若さは、時に頼りなく、時に無知に映ることがある。
野口芳宏先生は、教師には作法があるとおっしゃっていた。身なり、言葉遣い、振る舞い等守らなくてはいけない教師の作法はたくさんある。その作法が身についていない若者がどうして、教壇に立ち児童に語ることができるだろうか。
私は、幸運なことに教育実習の指導教官が作法を大切にしていた人で、特に体育以外の服装はスーツでやるといいことと、どんな時でも丁寧語で話すことを教えていただけたので、それを初任者の時、実践できた。
とても困難なクラスで何度も辞めたくなったが、教師の作法のおかげで難局を乗り切れたと思っている。
もし、若手で今、学級経営で悩んでいる方、自分の教師としての作法を見直してみてはいかがだろうか?
人を変えるのは難しいが、自分を変えることはそれに比べれば易しい。自分が変わっていけば、少しずつだが周りも変わっていく。