ポレポレ先生の実践日記

小学校で教員をしています。日々の出来事、思いを書いています。

10年経験者研修

今年度、自分は10年経験者研修対象者だったので、校外、校内で初任者研修ほどではないが研修を行った。

10年たてば、研修の意味合いも変わるものだ。私が駆け出しのころに10年研を行っていた人は、純粋に指導力の向上だった。

しかし、今は…。ミドルリーダーとしてどう若手に働きかけていくかになった。


全くもって酷い、無責任な話である。

団塊の世代の人たちが、まだ現役のときは、30代でもまだまだ若手で扱われてきた。現に、私が初任の時の主任は、45歳の人で、私と組んだ時に初めて学年主任をした人だった。


10年たってどうか。同期(ほとんど35歳ぐらい)は、皆主任をやっている。まあ、私は、30歳で主任だったが…(ー ー;)


何が言いたいかというと、首都圏の教育委員会は、どこも世代交代に失敗したということ。そして、慌てて、ミドルリーダーなんかと言い出しどうにかしようとしている。


我々の世代は、皆本当に悩んでいる。上記で出した主任は、子育てに一段落した人であった。


では、我々はどうか?今が正に子育て世代。乳飲み子を抱え仕事をしている人も多い。家族と仕事を両立させようと必死になっている中、どうやって若手を育てろと言うのだろうか?


今の教育委員会は、50代が中心。一番得をした世代だろう。(今よりは採用が厳しかったと思うが育成という観点では、見てもらえる人が多かったのでそういう意味で得をしたということ)


そんな人達は、所詮我々のことなんか考えないだろう。そんなんだから、首都圏で教壇立っている地方出身者は、ある程度経験したら、地元に戻ってしまうんだ。


今、首都圏では、負のスパイラルに陥っている自治体が多い。だいたい昨今はこんな感じだ。


初任者として入る→次の年後輩が入ってくる→また次の年後輩が入ってくる→三年目で中堅扱い→またまた初任者が入ってくる→またまたまた初任者が入ってくる→五年目、六年目で学年主任になる→苦しみぬいてなんとかこなす→限界を超える→辞めるか、地元の採用試験を受けて帰る。


今年、10年経験者研修をうけて、同期の4割はもういなかった。みんな辞めたか、帰ったかだ。私の周りの地方出身者は、みんな嫌になって帰っていた。油ののった世代が去り、初任者が入るそんな負のスパイラルが繰り返される。結果、教師、教育の質が下がる。

全てのツケは子どもに行く。

教育委員会の無策に現場は、もういい加減にしろと思っている中堅は、本当に多い。

教育は、日本の根幹。

せめて自分は踏ん張って、若手を育て盛り立て行きたいと思う。

自分もどこまでできるか、体がもつか心配ではあるが…。