ポレポレ先生の実践日記

小学校で教員をしています。日々の出来事、思いを書いています。

学力テストを人事評価に

大阪市は、子どもたちの学力向上に向けて、大阪で独自に行われているテストの結果を人事評価に反映させる制度の検討を進めている。

それに先駆けて、2020年度から小中学校の校長を対象に、テスト結果を直接、評価に反映させていくそうだ。


今、大阪市は、壮大な実験を行っている。

学校間の競争による、教育改革。民間の競争原理の導入だ。

できない学校、教職員の淘汰を目指しているのだろう。すなわち、教師という仕事にもっとプロ意識を持て、プロになれないようなダメ教員は辞めてしまえということなのだろう。

私は、この政策は確実に破綻するとみている。

競争原理を導入し、競わせる。そして、プロ意識の低いダメ教員をクビにする。しかしそうすると、その分、どこかから代わりの人材を見つけてこなくてはならない。この代わりの人材というのは、当然ながらプロ教師でもなんでもなく、ただの人。つまり、この背後には「教師の代わりは他にどこにでもいるんだよ」「教師なんてのは代わりのいくらでもきく程度の仕事なんだよ」というメッセージが隠されているように思えてしまう。

穿った見方だろうか?

今、教員に必要なのは、人材と時間的余裕である。こんな環境でいい人材は来るのだろうか?

この政策が、大阪市の教育の地盤沈下に拍車をかけないことを祈るばかりである。