ポレポレ先生の実践日記

小学校で教員をしています。日々の出来事、思いを書いています。

教員不足問題

最近、ネットニュースで教員が足りないことが話題になっている。しかし、アウトライン的な事象のみに注目されすぎている気がする。

ここには、根深い問題が存在する。


◯産休・育休、療休の対応

昨今、教員の世代交代がとても激しい。団塊の世代の教員の退職、それに伴う大量採用で学校の平均年齢は急激に下がった。私の学校でも、担任の半数が20代である。そして、もう半数が、30代。つまり、これから結婚して子育てが始まる&子育て世代で学校は、運営されている。

そこで問題になるのが、産休・育休問題。1つの学校で、産休・育休に入る人が急増している。ちなみに私の学校は、産休・育休の先生が6人だ。その分、臨時任用でカバーしている。ちなみに療養休暇の場合も同じプロセスだが、この場合は、予測が不能、いきなりのケースもあるので対応もより難しくなる。

これでは、代替の教員を確保するだけでも一苦労だ。


◯免許更新講習の弊害

免許更新講習が、始まって10年近くが経つが、教員免許を失効してしまう人がそれなりにでてきた。大学で免許を取ったものの民間に行った人などの更新しないケースが増えている。


臨時任用、講師として学校を支えてきた人達の中には、興味をもった組、一念発起組もそれなりにいたはずだ。しかし、やりたいときに効力が失っていたとしたら…。大学で3万の金を出して更新するのを、億劫と考える人がいてもおかしくない。加えて、今は、売り手市場。教員よりも待遇が良い仕事が多い。

学校を支える裾野が小さくなってきている。


◯ブラック職員室

教員が、ブラック企業なのは、メディア等で報道されている通り。だから、ここでは中身にふれないが、そういった報道のおかげで教員を志そうという人が激減している。教員を志す人が減れば、採用試験受験者が減る。採用試験受験者は、臨時任用、講師として働いているケースが多いので、こういった人達も減っているというわけである。教員という職業は、魅力が無いと思われている証拠だろう。


学校教育は、国家の基盤である。教育の崩壊は、国家の崩壊である。


教育改革などとうわべだけのことではなく、真の改革を政治家にしてもらいたいものだ。


本筋をしっかり見てほしいものだ。