ポレポレ先生の実践日記

小学校で教員をしています。日々の出来事、思いを書いています。

学校を悪くしているのは誰だ?

メディアで連日ショーのごとく、教育問題について放送されているが、本当はなにがいけないのか現場サイドから、小さな声だが発信したいと思う。


1.体裁だけ整えた中身のない研究


研究といえば、どこの学校でも行われているが、これがなかなかのくせもの。

自分の自治体では、小学校教育研究会が事実上教育委員会支配下にあり、ここで活躍することが、出世の登竜門となっている。なので、自分の出世のために学校研究を利用するひとが本当に多く、そのツケがすべて子どもたちにくるという構造。研究を成り立たせる為に、つまり、研究授業でいいものを見せる為に他の教科を削ることをしている人たちが本当に多い。研究の為の研究になっているのが現状。


2.不正人事で犠牲になる子ども、壊れる教員


学校に転任してきてすぐに高学年(特に六年生)を任される先生が多いが、たいていその先生に待ちうけているのは、悲惨な一年間。軽度発達障害の子やモンスターペアレンツの子を固められていることが多い。きたばかりの教員に多大なる犠牲をはらわす人事が横行。昔からいる教員も同じ目にあっている人が多いため、火中の栗を拾おうとする気概のある人はいない。負の連鎖が続く。そのクラスを犠牲にして、他のクラスを生かすようなことをしている。


3.自信ありありの教員


自信満々で、自分のやっていることがすべてと勘違いしている人がベテラン、若手問わず多い。子ども達のことを、「わかる」といってはばからない、また、思いこんだり、決めつけている教員がなんて多いことか…。


4.子どもや親に営業をする教員


子どもとマンガやCDを貸し借りしている教員。休み中に親とショッピングに出かけてしまう教員。保護者と飲みに行ってしまう教員。あげればきりがない。自分は、これを営業と呼んで軽蔑しているが、こんなことをして人気をとっている教員が意外と多い。こんな教員のあとをもったら大変。常識、モラルすべてぶっとんでいるので学年、クラスを立て直すに膨大な時間をかけることになる。



最近、こんな環境の中で仕事をやっていて、ほとほと正義は負け、悪ははびこるんだなと感じている。教育改革がさけばれているが、制度をいくらいじくったってよくなんかなりっこない。全ては、人。人材。武将武田信玄は、「人は石垣、人は城」と良いことを言ったものだ。


教育を真の意味で改革したければ、お金をかけてでも、教員養成の質を高めたり、形だけになっている研究や研修のあり方を抜本から見直さないとなんにもかわらない。

制度変えたとしても、運用するのは、最終的に現場の教員だということを、政治家や国民は気づいているのだろうか?