席替えも立派な支援
席替えをクジでやったり、子どもたちに決めさせたりしていないだろうか?
私は席替えこそ、教員の専権事項だと思っているのでめったなことで、クジや子どもたちに決めさせる事はしない。
何故かと言うと、席替えも立派な学習支援になり得るし、特別支援的な観点からもすごく重要だからである。だから適当にやるわけにいかないのである。
そこで私が経験から感じた、座席の配慮について今回はまとめてみようと思う。
①窓側前列
ここは、問題行動を起こす子どもを配置するにはもってこいの場所。離席しにくく教室を出にくい。
ここに配置するのは、集中できにくい児童、多動で他の子を巻き込んでしまう児童が適している。窓側が教室の左側にある場合には、左利き児童にとって板書しやすい場所にもなり得る。
弱点は、担任の導線が悪いので個別支援の児童には不向きである。
②教壇前列
ここは、担任の個別支援が最も受けやすい場所である。授業開始の準備、提出物の用意に時間がかかる、学習が遅れがちな児童向けの場所である。目が行き届きやすく、注意喚起しやすい。しかし、後から目に付きやすいので、立ち歩きがなく他の子の邪魔にならないタイプの児童を配置すると良い。また、他の配慮自動と隣になる可能性も高いので相互にモデルになりにくいのが弱点といえよう。
③廊下側前列
出口近くで集中しにくい。刺激に対して比較的耐性の高い児童向けの場所である。
④窓側後列
お客さんの立場になりやすい。しかし比較的広いスペースがあるので、整理整頓に課題のある児童向けの場所と言える。
⑤教室中央
周りの児童から支援が得やすい。行動が比較的おとなしめで、周りへの影響が少ない児童が適している。学習の理解に課題があり、時間がかかるような児童が適している。板書が見えやすいのもメリット。
⑥廊下側後列
前方児童の学習の態度や動きがモデルとして効果的に理解できる。いろいろなものが見えても反応することがない視覚刺激への耐性が強いタイプ向きの場所。離席や教室外に出る児童が他の児童に影響が与えることが少ない場所でもある。しかし、担任の目が届きにくいと言うところがデメリット。
席替えも、ただ気分転換で行うのではなく、攻めの特別支援の1つとしてぜひ使って欲しいなと思う。