ポレポレ先生の実践日記

小学校で教員をしています。日々の出来事、思いを書いています。

学級崩壊事例考察

私が見てきた学級崩壊の事例を挙げてみたが、これらの事例にはいくつかの共通点がある。

1つ目は、自分の指導を過信しすぎると言うことだ。以前は、それで通用していたかもしれない。ただ以前持った子と、今の子と違うのだ。それを十把一絡げに判断し、無理矢理合わそうとする。目の前の子供を見れていないから大切なものを見落とす。かつての私もこの失敗で学級を壊してしまった。異動したての教員が、この失敗を犯しやすい。

2つ目は、フラットな人間関係を子供と構築できないと言うことだ。話しづらい教員には情報が集まらない。情報が集まらないから事態が悪化する。教員が母性的な側面を発揮できないと言うところに問題がある。この面で失敗しやすいのは中堅からベテランの教員になる。

3つ目は、しっかりとした学習規律が作れないと言うこと。今の子供が学校に望んでいる事は安心や安全なのだ。その安心や安全が、規律と言う形で担保されなければ、不安定要素になる。今は家庭教育が非常に落ちているので、しつけと言う部分でもここを外すととんでもないことになる。初任者や若手、柔らかい雰囲気を持った女性がはまるだろう。ここは教員の父性的な側面が求められる。

4つ目は、愛着障害発達障害、知的障害などの特別なニーズ教育に対しての知識が足りていないというケース。今の学校現場でここに対応できる教員は、非常に少ない。教科指導が教員養成でメインになっているので、ここの深い知識がない。世の中はインクルーシブ教育だと言われているが、教員養成段階でインクルーシブ教育についてしっかりと習ってきていないのが問題。知識を身に付ける前にこういう子を担任した場合、その教員は深い代償を払うことになる。

5つ目は、教員が学ばなくなったと言うことだ。今話題になっている教育情勢に非常に疎い。教育技術が足りていないのに、関連する書籍を読むこともしない。教員は、知っていた者が勝つ職場だ。知識が足りないものが、なぜ子供たちの前に立てるのか?ここが足りないから失敗するんだ。

6つ目は、隠れたカリキュラムだ。ヒドゥンカリキュラムともいうが、教員の癖や振る舞いが子供に大きな影響与えていることに気づいていないと言うことだ。実際子どもはある意味素直だし、安易な方向に行きがちだ。教員が安易であれば、子どもたちも安易な方向に行く。教員が時間にだらしなければ、子どもも時間にだらしなくなる。教員の映す鏡が目の前の子どもだと言うことを深く自覚していないことに問題点がある。

以上ざっと挙げてみたが、おそらく外していないのではないかなと思う。学級崩壊で苦しみたくなければ、上記のようなところを気をつけてみると良いのではないかと思う。

言うは易しやるは難し。日々教員として向上していく人間が今後生き残っていけるのではないかなと思う。

今は教員戦国時代。私も生き残るため日々精進しようと思う。